ガイアぱらだいす

家の片づけ・エコ・防災 にこだわるブログです

震災 初めの3分 命の時間稼ぎ

◆この度の台風15号による被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。◆

 

 

災害への備え、今週ひとつやりませんか?

どんなに健康に留意していても、やりがいのある仕事に就いていても、
震災大国では何より「防災と減災」が大事。

災害への備えは、この列島に暮らすのでしたら、常識として身に着けておきたいものです。

ビジネスもキャリアも教育も子育ても、すべて災害を前提に。
まずは自宅をチェックして、今週ひとつ備えませんか?

 

防災意識が低すぎないか・・

私は、福祉関係という仕事柄、東京でご高齢者のお宅を訪問したりすることが多くあります。

就職した20年前、お宅の訪問を始めたころに驚いたのが、家具転倒の危険を考えていない人が何だか多い、ということでした。

それが1人2人ではない、ほとんどの高齢者と言っても良いくらいで、学歴も関係ありません。
タンスが倒れたら簡単に下敷きになるところで寝る、棚が倒れるところで平気でお茶を飲んでいる。

「都会の年寄りは変な人が多いな」と思いました。

そして、ケアマネージャーや他の関係者も全く気にしている様子がありません。
顧客喪失になるだろうに、注意もしません。

 

秀吉の生存欲を見習う

そんな高齢の方と、防災の必要性について話をしている時に困るのが「もう死んでも別に構わない」というセリフです。
これが心底面倒くさい。
ご本人は潔いつもりかも知れませんが、周りは救助活動をするものなのです。

久しぶりに読み直した本に、秀吉が震災にあった際の行動について記載がありました。
揺れを感じてから、子どもを抱えて裸で避難する様子。
何歳の時か計算していませんが、とにかく機敏です。
戦国時代の建物が結構脆弱なのもびっくりですが、生き延びることに迷いがない行動力と身体反応。
城内で多くの美女が亡くなり、代わりの美女達を市中から再度集める、とかの下りは美人は可哀そうだなと思いますが。
現代の高齢者の「死んでも構わない」のは本心とは思いませんが、震災の時には底力を発揮してまずは生き延びる、これを守ってほしい!と願っています。

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「天災から日本史を読みなおす」磯田道史著(中公新書)

 

関東大震災の教訓

ところで、私自身は大震災の経験はありません。
ですが子どもの頃から、明治生まれの祖父に震災の備えだけは叩き込まれました。
偏屈な職人で、会話をした記憶はないくらい愛想のない人でしたが、

「箪笥が倒れても大丈夫なところに頭(枕)を置いて寝ろ!」

「枕元に次の日に着るものを置いておけ!わかったか!」

と何度も言ってくれました。

関東大震災の時の話もしてくれて、東京寄りの神奈川で「うちの家と隣の家がぶつかるようだった」そうです。
家の造りが安普請でもあり、確かに子どもの頃の我が家はよく揺れたので、私も地震の恐怖を何度も体験しました。

しばらくして、どこの家庭でも同じではないのだ、こんなことばっかり言われるのは我が家が変わっていたのだと気づきました。

祖父のお陰で地域の防災活動に目覚めたといえます。

 

家のレイアウトとシミュレーション

皆さんがお休みになっている所にどんな家具がありますか?

バッタンと倒れてきたときに、身体のどこかに当たりませんか?

家が真っ暗な中、玄関までの道をふさぐものがありませんか?

窓ガラスも要注意です。
破片が降り注ぐところに誰か寝ていませんか?

頭の中でチェックしてみましょう。

そして家具の転倒防止器具を使うだけではなく、できれば家具の配置や、自分が多く過ごす場所の位置を変更しましょう。

家族がいるなら、家族会議をしてみてください。

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助かるための時間稼ぎ

家具は倒れる(場合によっては飛んでくる)、ガラスも割れる、のが大前提です。

倒れるまでの時間を少しだけ伸ばす、時間稼ぎするのが、転倒防止策です。
もしも揺れたら、可能なら倒れてもぶつからないスペースに身をよせるようにする、揺れが収まったら避難をしましょう。
これを小さい地震でも練習しておき、身体に学習させてください。

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始めの3分を生き延びてください。次は初めの30分について触れたいと思います。